今回は、スーパーコンピュータの富岳に関する話題を取り上げていきたいと思います。
スーパーコンピュータといえば、つねに脚光を浴びてきた存在ですが、ずばり、この富岳とは、いったい、どのような存在だったというのでしょうか。
ここでは、富岳について、そのスペックがどういった感じなのかはもちろんのこと、価格がいくらなのか、CPU性能はどうなっているのか、搬入された場所がどこだったのかについても、調べてみました。
もともと、スーパーコンピュータや富岳に関心があったという方も、とくにそういうわけではなかったという方も、ぜひ、ご覧ください。
1.富岳(スパコン)のスペック
富岳は、俗にスパコンとも呼ばれるスーパーコンピュータの1つ。
京の後継という位置づけで、2014年、その開発がスタートしました。
そして2018年、総合科学技術・イノベーション会議において、京の後継のスパコンの開発の中間評価において、妥当性が認められたことによって、開発が本格化。
2019年には、その名称が現在の富岳に決定して、ロゴマークが明らかにされることに。
2020年には、富岳を、治療用の薬となるような物質を探すといった目的のためにも利用するという方針が決められました。
そんな富岳は、もともとは、2021年ごろに利用がスタートされることになっていたものの、予定が前倒しされたことによって、2020年、あくまで試用としてではありますが、利用がスタートされる予定となっています。
そして2020年6月には、TOP500において、世界でもトップレベルの性能を持つスパコンとなったのでした。
さてそんな富岳のスペックは、どのようなものだったのでしょうか。
富岳には、富士通によって開発したCPU・A64FXが導入されていて、京のおよそ100倍にも及ぶ性能を目標としています。
実際、富岳は、すでに京のおよそ40倍という性能を発揮していて、それにもかかわらず、電力は2.2倍しか増えていないといいますから、たいしたものでしょう。
ちなみに、これまでのアメリカで作られたCPUと比較すれば、およそ3倍の性能とのこと。
このように、富岳は、想像以上にハイスペックなスーパーコンピュータだったようです。
これも研究の賜物にほかなりませんので、複数の開発に関わってきた人々に対して、敬意を表したいものですね。
2.富岳(スパコン)の価格
これだけのハイスペックなスーパーコンピュータとなれば、富岳がいくらするのかも、非常に興味深いところではないでしょうか。
そこで、はたして、富岳の価格は、どうなっていたのか、調べてみました。
こちらはあいにく、どれくらいするのか、具体的なことは明らかになっていませんでした。
現段階では、あくまで試用として、利用がスタートされる予定となっていましたから、仕方がないでしょうけどね。
とはいえ、富士通によるスーパーコンピュータのPRIMEHPC FX10の場合、その価格は、最小構成である1ラックにつき、およそ5000万円となっています。
これもこれで、あまりにも驚愕すべき額ではありますが、さらに高性能な富岳であれば、これ以上の価格になるという可能性が、きわめて高いといえるでしょうね。
3.富岳(スパコン)のCPU性能
それでは、富岳のCPUの性能のほうは、はたして、どのような感じになっていたのでしょうか?
A64FXのCPUは4つに分けられていて、そのコアは全部で52にも及んでおり、膨大なL1データキャッシュを保有していました。
キャッシュラインについては、アラインされていないアドレスによる読み込みでも、次のものをいっしょに読み込めて、その中からアクセスを受けたアドレスから、128バイトも読み込めるようになっています。
アラインされていないデータであっても、読み込みのスピードが速いほか、間接アドレッシングによって、各所からデータを集め、レジスタにロードしたいさいに、一定の条件をクリアしていたら、やはり高速で処理をすることも可能となっていました。
だいたいすごいだろうとは思っていたものの、富岳のCPUの性能は、さらに想像の域を超えるものだったといえそうですね。
あらためて、日本の科学技術の日進月歩ぶりにおどろかざるを得ないでしょう。
4.富岳(スパコン)の搬入された場所
おしまいに、富岳が搬入された場所も確認しておきましょう。
富岳が搬入された場所とは、理化学研究所計算科学研究センターでした。
こちらは、兵庫県神戸市のポートアイランドに位置しています。
搬入されたのは、2020年5月のこと。
新型コロナウイルスによって、さまざまな方面に悪影響が出るなか、さいわい、予定どおりに搬入となっています。
日本の科学史に残る偉業ですから、予定が狂わなくて、誠に幸いでしたね。
富岳の活躍によって、日本の科学技術のさらなる飛躍がおおいに期待されますね。
今後も、どれだけスーパーコンピュータが発展していくのか、楽しみです。
まずは、富岳が正式に導入されることを見守っていきましょう。
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